
「体験格差」という言葉をよく耳にするようになりました。
富裕層と貧困層の体験格差
夏休みによる体験格差
体験格差という言葉を使った内容のコラムや本などを頻繁に目にするようになった気がしています。
我が家は子どもが3人いるので、誰か1人が1つ習い事をするならば他の子もやった方がいいかな?となりますし(本当に必要か性格的に合っているかなどはしっかり吟味しますが)、夏休みに出かけようとなれば3人一緒だよねということにもなります。
当然お金がかかるわけです。
夫婦で必死に働いているとは言え、年収何千万なんてことはないです。
とは言え、我が家では、さまざまな体験や経験をさせたいという気持ちは強いです。
体験格差のことまで考えているかはわかりませんが、多くの親が自分の子どもにいろいろな体験や経験をさせたいとは思っているはずです。
これは、親がどんな環境で育ってきたか、どんなことを大事に思っているか、どんなことをさせたいかで大きく変わってくると思います。
ここからは、我が家がここ数年で経験させたり、体験させたりしたことをいくつかご紹介いたします。
週末にどんなことをして過ごすか夫婦でよく話し合い、なるべく多くの体験をさせようと考え動くようにしています。
例①家庭菜園

小学校でもプランターや鉢、花壇などで花や野菜を育てることがありますね。
我が家もプランターで野菜を育てています。だいたい年に2個くらいを計画しています。
大きく育ったものもあれば、実が小さく収穫できたとは実感しにくいものもありますが。
・じゃがいも(小ぶりではあったが何個も収穫)
・にんじん(思いのほか、小さかった)
・いちご(数個が上手にとれ、数個は見た目も味もガタガタ)
・きゅうり(大量に収穫)
・玉ねぎ(全く大きくならず)
・ねぎ(食べられるほどは収穫できた)
・とうもろこし(2回チャレンジし、背丈は高くなったが、中身がほぼなくどちらも失敗)
・朝顔(2年連続、大量に咲いた)
・アボカド(自宅内で水の中で育てたが出てこなかった)
・柿(食べたあとの種を植えてみたが出てきてはいない)
今後やりたいと考えているのはキャベツ作り。小さなキャベツの芯から、食べられるほどまでキャベツが育ったというネット記事を読んで子どもたちと「これは試してみたいね。」と、話しているところです。
キャベツをいつから育て始めると良いのかなどはまだ誰も調べていないので、今の時点ではいつかやりたい!程度でおさまっています。
メロンの種も残し、乾燥させたので挑戦する可能性はあります。
そして、今年チャレンジする予定のものは、米作りです!
昨年次男がやりたいと言い出したときには、すでに時期が遅かったので、今年は早い段階からバケツ稲作りに挑戦するか、どこかの体験活動に参加しようかと考えています。
数年の間にさまざまな種類のものにチャレンジしました。
子どもたちと収穫できたときは喜び、料理に入れたりして楽しむこともできるので家庭菜園は子どもたちにとっても良い経験の一つになると考えています。
プランターや鉢、種などはホームセンターで購入し、購入費は2000円程度でしょうか。種は都度購入で、数百円程度です。
例②自然に触れる
山、海、川のレジャーは5年ほどかけて一通りやったように感じます。
【キャンプ】

キャンプに挑戦し始めたのは、2年前からで、年2回ずつ体験し、2年間で4回は体験しました。
基本は1泊で、安いところは500円、高いところでも2000円程度で宿泊しました。高速でキャンプ場にいくと考えると5000円はガソリン代がかかっていると言えます。
電源コードの取れる場所を予約するとなるともう少し宿泊代はかかります。
宿泊料金は安いので、ホテルに泊まるよりは安上がりですが、キャンプ場近くの温泉を利用するので、プラスで3000円程度はかかっていますね。
キャンプをするとなると、キャンプ道具がどうしても必要になります。子どもたちと何回行くのかということもありますが、あと5、6回行けば元が取れるのかなと考えています。
キャンプをするために購入したものは、
・テント1つ(1万円程度)
・椅子3個(500円のものを購入し1500円、すでに持っていた椅子と合わせて全員分確保)
・焚き火台1つ(2000円程度)
・寝袋5つ(合計2万円、割引になるタイミングを狙いました)
・アルミレジャーマット2枚(2枚で4000円)
・トング(500円程度)
それ以外には、結婚式の景品でいただいたコンロを持参し、机、木炭、薪、ソーセージ、冷凍焼きおにぎり、パン、肉2種類、紙皿、割り箸、飲み物、焼肉のタレを購入しキャンプに向かいます。
キャンパーと呼ばれるキャンプ上級者たちは、それはそれはたくさんのキャンプ道具を取り揃えてキャンプ場に来ております。
宿泊も1泊ではなく数日はしているようです。
子どもたちの体験と考えるとキャンプ道具を揃えるより
我が家は初心者ですし、食べ物の好き嫌いもあるので、上記のようなすぐに焼けて食べられるようなものを数種類しか焼きません。それでも、子どもたちは大満足に夕飯を食べ焚き火を見たり、星を見たり、虫探しをしたり、走り回って遊んで楽しんでいます。
キャンプ場には、危険な場所ももちろんありますし、川が深い立ち入り禁止のエリアや蜂の巣や猿などの野生動物が出没する場所などもあります。
小さな子どもや女の子を狙う悪い人もいるかもしれません。1人で行動させることがないようにきちんと大人が見ておく必要はありますね。
テントを張ることで、杭打ちができたり、焚き火のために火おこしをしたり、望遠鏡を使い月の観察をしたりさまざまな体験をすることができるのでおすすめです。
【ザリガニ・魚・カニ釣り、魚のつかみ取り】
ザリガニやカニ釣りはタコ糸に餌(石、煮干し、スルメイカなど)をつけて釣ります。木の棒の先端にタコ糸をつけたり、割り箸にタコ糸をつけるとより釣りらしくなります。
釣ったものはその場でリリースしましょう。
我が家の近くにはカニやザリガニがいるポイントがあるので行けば釣れるといった具合ですが、近くに川や海がない場合は、高速料金などが少しかかるかもしれませんが、簡単に釣りの楽しさを味わうことができますのでおすすめです。
魚釣りは、ザリガニやカニ釣りと比べると難易度と金額は上がりますし、時間もかかります。我が家が挑戦したのは、サビキ釣りで、道具としては、釣り竿、エサ、バケツを用意しました。釣り竿は2000円程度のものを2本購入しました。3年の間に7、8回は行ったと思います。
長時間待機することになるので、簡易テントや椅子、昼食やおやつなども持参していました。
6時間ほど待っても1匹も釣れないということもしばしばありましたが、釣れた時の喜びはそこでしか味わうことのできないものだったと思います。
本物の魚を目の前で見たり、触ったりすることはよい体験になることは間違いありませんが、小さな子どもがいる中で一日中外にいるのはなかなか大変ですし、海に落ちる可能性があるような場所での魚釣りは命の危険もあるので場所と時間などはよく吟味しなくてなりません。
【あゆやニジマスなどの魚のつかみ取り】
つかみ取りしたあとに、その場で塩焼きにして食べました。
自然に流れている川の水ということもあり、冷たさや流れなど、自然をそのまま感じることができました。魚も逃げ足がはやく、なかなかつかまえられない状況になりながら楽しんでいました。
塩焼きした魚をどうやって食べるのか、どこまでが食べられる身なのか、骨をよく観察しながら食べるというのも子どもたちにとって興味深い体験になったようです。骨がうまく残せたことに喜びも感じていました。
魚のつかみ取り体験場所までは高速道路を利用したので3000円、つかみ取りは子ども1人600円程度だったと思います。場所により駐車場代や体験費用の違いや川の状況、着替えスペースの有無などもちがうので事前に調べていくことをおすすめします。
【スキー・スノーボード、ボディボード、クライミングなどのさまざまなスポーツ】
我が家はどこにいくにも高速利用が必要にはなりますが、一度は体験させたいという思いから道具等はレンタルしながら挑戦しました。
スキーの講習会ではインストラクターの話をよく聞いて慎重に練習を重ね、着実に滑り方を覚え1回目にして堂々と滑ることができるようになりました。
ただ、金銭面を考えると年に1回、もしくは、2年に1回くらいが我が家には合っているかなという感じです。
子どもたちは、終わった後もまたやりたいと前向きな発言をしていたので心から楽しんでいたのだとは思います。
スキーウェアや道具を中古品で揃えるならいくらかを知るためにお店に行きましたが1000円以内でウェアやブーツ、板などが購入できることを知り驚きました。
子どもたちは、1、2年で背も高くなりすぐに服も靴もサイズアウトしてしまうので即決で購入しようとはなりませんでしたが、レンタル品よりは安く済むということは家計的にはありがたい話だと感じました。
父は雪国で育っているので、体育の時間にスキーをやっていたようです。地域によっては、スキーが身近なスポーツという人もいますが、我が家にとっては良い体験となる活動でした。
先日、小学生がスキーをしている最中に骨折したというニュースを目にしました。本人も親御さんも恐怖や悲しみなどさまざまな感情があったと思います。
スポーツはどんなものでも怪我をすることが考えられます。巻き込み事故にあうことも予期せぬ事故にあうこともあります。
スポーツ全般に言えることでありますが、危険を伴うということも考慮した上で挑戦するかを考えなくてはなりませんが、スポーツならではの達成感や充実感、高揚感などの気持ちを得ることができるのもスポーツだからこそとも言えるのではないでしょうか。
ボディボードは、サーフィンよりも簡単に楽しめるスポーツと言えるでしょう。
とは言え、波が必要で、その波によって命が危険にさらされることも考えられます。
波の高さ、風向きなど事前に知っておくべき知識や情報もあるので、むやみに海に近づくのではなく下調べをしっかり行った上でトライしてみるといいかもしれません。
サーフィンやボディボードなどの海のスポーツも最初はインストラクターに教えてもらうことを検討してみてもいいかもしれませんね。
体のバランスをとりながら乗ろうとすることで体幹も鍛えられ、波に乗ろうとタイミングを見計らったり、海の中にいるだけで肺活量が鍛えられたり、海の重さを感じて体力向上につながるだけでなく、波に乗れた時の喜びを感じることのできるボディボードは、サーフィンの前段階としても良い経験になると思います。
【パン作り、ケーキ作り、ピザ作り】
我が家の長男は1歳の時に乳製品と卵にアレルギーがあることが判明しました。その時から乳や卵を使わない食材を使った料理の提供をする必要がありました。
パンやケーキなども市販のものでは食べられるものがなかったことから手作りをすることになりました。そのことがきっかけで、パンやケーキを作っているのを見ていた子どもから「手伝いたい。」という声があがり一緒に作るようになりました。
長男が1歳の頃は、米粉パンの存在を知らなかったり、乳を使わないケーキが売っている場所を見つけられていなかったりしたのですが、だんだんと年数が経つにつれ、乳や卵を使わない食品や料理をさまざまなスーパーを回って見つけたり、ネットで情報を集めたりすることができるようになってきました。
小学生の次男が図書室でパンの作り方の本を借りてきて、兄妹で作って家族みんなでおやつに食べるという楽しい時間を過ごすこともあります。
図書室で見つけた本に対して、みんなであーだこーだ(丸め方はこうやって書いてあるよと教えあったり、次はこれを作ろうよと話したりしています。)言いながら見たり、作ったものを一緒に食べたりすることは子どもの心が満たされる瞬間だと思われます。
ケーキ作りにおいても、材料を一緒に購入したり、計量カップではかったり、出来上がりの様子をワクワクした気持ちで見たりと多くの場面でコミュニケーションを取ることに繋がります。
協力しながら作る経験は、心も頭も成長できる良い機会と言えます。
強力粉や砂糖などは一回のパン作りなどで使い切ることはありません。残りの材料を使って他にどんなものを作るか考えたり、大人の力を借りずに同じものを作るという挑戦をしたりするのも楽しいです。
今回は我が家なりに実践した体験をお伝えしました。子どもの心や身体を成長させるために、親としてさまざまな体験をさせたり、できることを考えたりしていくことが体験格差を埋め、格差を作らない方法だと考えます。
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