小学校の音楽が好きになる!

家庭でできる楽しい音楽体験ガイド(1万字相当)


はじめに:音楽は「苦手意識」を持ちやすい教科

「歌うのが恥ずかしい」「リコーダーが吹けない」「音が外れると言われた」――音楽は、他の教科と違って“音”がその場で目に見え、聴かれ、評価される教科です。
それゆえに、子どもが自信を失いやすく、嫌いになりやすい一面もあります。

でも、音楽の本質は「楽しさ」「表現するよろこび」にあります。
家庭で音に触れる経験を「楽しい!」と感じることができれば、学校の音楽も自然と前向きに取り組めるようになります。


第1章:音楽が「好きになる子」の共通点

  1. 家で歌や音に触れる機会が多い
  2. 楽しむことを肯定してもらっている
  3. 上手・下手より「表現する喜び」を知っている
  4. 音を自由に出せる環境がある
  5. 練習も遊び感覚で取り組めている

こうした体験を、家庭でつくっていくことがカギになります。


第2章:事前に家庭に用意しておきたいアイテム7選

🔸ミニキーボード

音を鳴らす、ドレミの理解、簡単な伴奏にも◎

🔸カスタネット/タンバリン

リズムあそびで盛り上がる

🔸リコーダー

小学校中学年で必須。遊びながら吹ける環境を早めに

🔸音楽CD/配信アプリ

名曲を聴く習慣づけに(童謡、クラシックなど)

🔸手作り楽器(ペットボトルマラカスなど)

音を出す体験を自由に楽しめる

🔸歌詞カード(印刷した童謡や歌謡曲)

親子で一緒に歌う材料に

🔸譜読み入門ワークブック

音符に触れる入口に。市販の簡単なものでもOK


第3章:家庭でできる「音楽に親しむ」習慣づくり7選

3-1.「おはようドレミ」で1日スタート

朝、好きな童謡やクラシック曲を1曲流す習慣。気持ちの切り替え+耳が育つ!

3-2. おうちカラオケで歌う楽しさを

YouTubeや音楽アプリを使って「家族カラオケ大会」。
親が先に歌って「歌っていい雰囲気」をつくるのがポイント。

3-3. リズムあそびを日常に

  • 食器でリズムゲーム(「トントン・カンカン」)
  • 手拍子で早さ比べゲーム
  • カスタネットで家族セッション

3-4. 音であいさつごっこ

「おはよう♪」「ありがとう♪」をドレミの音で言ってみる。

3-5. クイズ「これな〜んだ?」

音を聞いて当てるクイズ(例:ピアノの音/水の音/ペットの鳴き声)

3-6. 週末の「ミニ音楽会」

1週間で覚えた歌や演奏を発表する家庭行事に。ぬいぐるみの観客もおすすめ!

3-7. おふろDEソング

おふろは声が響く絶好のステージ!
「今日学校で習った歌」「好きな歌」を歌って気持ちよくなる体験を。


第4章:親の声かけで子どもの音楽力が育つ!

4-1. 表現を肯定する声かけ

シーン声かけ例音を外しても「その音、元気でいいね!」歌が恥ずかしそう「〇〇の声、やさしい音がするね」リズムがずれても「楽しそうでこっちも笑顔になるね」

→ 上手・下手でなく「感情や雰囲気」を伝えるのがコツ。

4-2. 音楽への興味を深める問いかけ

  • 「この曲、どんな感じがする?」
  • 「どこが好き?」
  • 「歌ってるとき、どんな気持ちだった?」

感性をことばにする練習にもつながります。


第5章:楽器(リコーダー・鍵盤)の導入を楽しく!

5-1. リコーダーを遊びから始める

  • まずは「音を出すだけ」「好きな音で遊ぶ」
  • 笛を使ったふきだし遊び(「ふーってしてみよう!」)

「吹く=楽しい」という印象を作ることが大事。

5-2. 鍵盤ハーモニカやキーボードで音遊び

  • 「ド・レ・ミさがしゲーム」
  • 「猫ふんじゃった」や「きらきら星」を親子で挑戦
  • ステッカーで音名シールを貼ると分かりやすくなる

第6章:苦手になりやすいポイントと対策

苦手ポイント対策歌うのが恥ずかしい家でたくさん歌って「人に聞かれること」に慣れるリズムがとれない手拍子あそび・家族で一緒にやって体感する楽譜が読めない「ド・レ・ミ」だけでもOK。市販のワークも活用リコーダーが難しい音あそびから。まずは1音から遊ぶように始める


第7章:音楽を“得意”に変える家庭の工夫集

●音楽日記をつける

「今日歌った曲」「好きなフレーズ」などを絵と一緒に記録すると記憶にも残る。

●お気に入りプレイリストを作る

家族みんなで好きな音楽を共有。
→ Apple MusicやSpotifyで「うちの家族セレクション」を作るのも◎

●ミュージカルごっこ

セリフ+歌を合わせた遊び。「こんにちは〜♪ごはんできたよ〜♪」など自由に。

●季節のうたマスター

春・夏・秋・冬の童謡・唱歌を覚えておくと、学校で出てきたときに嬉しくなる。


保護者Q&A

Q1:音痴と言われて嫌がるのですが?
→ 正しく歌うより「歌って気持ちいい」と思えることを大切に。家庭では評価せず、応援する空気を。

Q2:親が音楽が苦手でも大丈夫?
→ 問題ありません。子どもと一緒に「分からないね」「練習してみよう」と言えば十分なサポートになります。

Q3:リコーダーの練習を嫌がる…
→ いきなり楽譜から入らず「1音だけで遊ぶ」から始めましょう。動画で楽しく吹いている様子を見せるのも効果的です。


おわりに:音楽は「感じて表現する」ことがゴール

音楽の力は、テストで点を取ること以上に、「感じる力」「表現する力」「人と共鳴する力」を育ててくれます。
それは、すべての教科・人生のあらゆる場面につながる力でもあります。

だからこそ、家庭での体験がとても大切。
「音楽って楽しい!」「もっと歌いたい、聴きたい!」という気持ちが、音楽へのポジティブな扉を開きます。

ぜひ今日から、家庭の中で「音楽を楽しむ時間」をほんの少しでも持ってみてください。
親の笑顔と声こそが、子どもにとって最高の音楽の先生です。

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